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「ゼロから始めるファンダメンタル分析 財務分析編」です。
私が銘柄分析のために習得すべきと思う内容を、銘柄分析の難易度に応じて考えた段級位です。
10級から順に練習すれば、だんだん銘柄分析の実力を付けることができます。
段級位の表や詳細はホームページに記載していますので、概要欄からホームページにアクセスしてチェックしてください。
財務分析編では、銘柄分析6級のファンダメンタルを一目できる情報で財務の安定性を判断する方法について解説します。
ファンダメンタル分析には、会社の分析で稼ぐ力を知る収益分析、財務の安全性を知る財務分析、株価に会社の力が織り込まれているかを知る株価分析の3つの分析が必要です。
財務に疑問がある状態で投資するのは危険ですので、財務分析は非常に大切な分析です。
財務分析は財務三表を確認しないと確実にはわかりませんが、会社四季報などのファンダメンタルを一目できる情報から財務の疑問点を挙げ、財務三表で確認する点を明確にするのが銘柄分析6級の目的です。
会社四季報などに記載されている過去5年間の業績、今期の会社予想、配当、キャッシュフローなどはこのように記載されています。
財務の安定性を判断するには、自己資本比率、有利子負債、キャッシュフロー、現金及び現金同等物を確認します。
「ゼロから始めるファンダメンタル分析 基礎知識前編」の動画で説明したように、自己資本比率は安全性が分析できないのであれば30%以上、できれば40%以上の方が無難です。
有利子負債だけでは財務の安定性を判断することはできないことを前提として、有利子負債について説明します。
有利子負債よりも現金及び現金同等物の方が多いまたは同等程度以下でしたら問題はありません。
有利子負債が現金及び現金同等物よりも大幅に大きい場合でも、有利子負債が例年の純利益の額の5倍以内であれば問題ない可能性が高いです。
有利子負債が例年の純利益の額の7・8倍であれば、財務的な危険度はそれほど高くないですが、詳しく分析する必要があります。
有利子負債が例年の純利益の額の10倍以上であれば、投資するのは危険な可能性があり、詳しく分析しないと投資できません。
詳しく分析するとはキャッシュが途中でショートしないか分析するのですが、分析は難しいので今回は説明しません。
ただ有利子負債がどのような状態でも短期的な資金ショートの可能性もありますので、「ゼロから始めるファンダメンタル分析 基礎知識後編」の動画で説明した流動比率やのれん比率は確認した方が無難です。
次は多くの財務情報を読み取ることができるキャッシュフローについて説明します。
キャッシュフローがプラスだとキャッシュが増えたこと、マイナスだとキャッシュが減ったことを示します。
営業キャッシュフローがプラスなら営業活動でキャッシュが増えたことを表し、マイナスならキャッシュが減ったことを表します。
営業キャッシュフローはプラスの方が良く、黒字であるのに2期連続マイナスの場合は売上債権を回収できずにキャッシュがマイナスになっていることも考えられます。
債権が回収できているか、営業キャッシュフローがマイナスになっている理由は何かをキャッシュフロー計算書で確認する必要があります。
投資キャッシュフローがプラスなら固定資産や有価証券を売却してキャッシュが増えたことを表し、マイナスなら投資してキャッシュが減ったことを表します。
投資キャッシュフローはしっかり投資を行っているマイナスの方が良く、2期連続プラスの場合は投資を控えて資産をキャッシュ化している可能性があります。
将来のための投資を控えているのであれば、将来の収益も期待できない可能性もあります。
投資はしっかり行っているか、意図的に資産をキャッシュ化していないか、キャッシュフロー計算書で確認する必要があります。
財務キャッシュフローがプラスなら借入の返済よりも借入が多くキャッシュが増えたことを表し、マイナスなら借入よりも借入の返済が多くキャッシュが減ったことを表します。
財務キャッシュフローはマイナスの方が良いですが、プラスが悪い訳ではなく、良くないことは負債が増え過ぎることです。
財務キャッシュフローがプラスの期が多い銘柄は、財務キャッシュフローがプラスになっている理由は何かをキャッシュフロー計算書で確認する必要があります。
キャッシュフロー計算書で確認する方法は今回説明しませんが、キャッシュフロー計算書で確認できないのであれば、営業キャッシュフローが直近2期連続でマイナスの銘柄、投資キャッシュフローが直近2期連続でプラスの銘柄、財務キャッシュフローにプラスが多く自己資本比率が30%ギリギリの銘柄は要注意ですので避けた方が無難です。
キャッシュフローの組合せと額で会社の経営状況を推測することもできます。
例えば、営業キャッシュフローがプラス、投資キャッシュフローがマイナスであって、2つのキャッシュフローの和がプラスであれば、事業で稼いだ範囲で投資にキャッシュを回していることがわかります。
他にも、営業キャッシュフローがプラス、投資キャッシュフローがマイナス、財務キャッシュフローがプラスならば、事業で稼いだだけでは足りず、借入して積極的に投資していることがわかります。
逆に、営業キャッシュフローがマイナス、投資キャッシュフローがプラス、財務キャッシュフローもプラスならば、事業でキャッシュが稼げず、資産の売却と負債で運転資金を捻出している可能性もあります。
他にもいろいろな組み合わせがありますが、このように3つのキャッシュフローを見るだけで、どのような経営をしているか推測することができます。
推測した経営状況が正しいかどうかはキャッシュフロー計算書で確認する必要がありますが、キャッシュフローの組合せだけで経営状況を推測することで、経営状況の良くない会社は除けます。
実際にファンダメンタルを一目できる情報で確認します。
2395新日本科学の会社四季報などに記載されている過去5年間の業績、今期の会社予想、配当、キャッシュフローなどはこのように記載されています。
自己資本比率は40.9%あるので、ギリギリ無難な水準に入っています。
有利子負債が349億円程に対して直近の現金及び現金同等物が102億円程なので、有利子負債の方が大きくなっています。
有利子負債が349億円程に対して2024年の純利益が55億円程なので6.3倍程、今期の予想純利益が39億円程なので8.9倍程であり、財務的な危険度はそれほど高くないですが、流動比率やのれん比率は確認した方が無難です。
営業キャッシュフローは毎年プラス、投資キャッシュフローは毎年マイナスで問題なさそうです。
自己資本比率は40%ありますが財務キャッシュフローは直近2期連続プラスになっていますので、直近で借入が多くなり自己資本比率が下がっている可能性もあります。
2020年、2021年は営業キャッシュフローと投資キャッシュフローと財務キャッシュフローの和がプラスになっており、事業で稼いだキャッシュで投資も財務もまかなっています。
2022年は営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの和はプラスになっていますが、営業キャッシュフローと投資キャッシュフローと財務キャッシュフローの和はマイナスになっており、事業で稼いだキャッシュで投資はまかなっていますが、財務はまかないきれず現金及び現金同等物で補っています。
2023年、2024年は営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの和はマイナスになっており、事業で稼いだキャッシュだけでは投資資金を捻出できず、借入などの財務キャッシュフローのプラスにより投資資金を捻出しています。
このようにキャッシュフローの組合せを確認すると会社の経営状況を推測することができ、会社の注意すべき点がわかるようになります。
ファンダメンタル分析に必要な財務分析について説明しました。
ホームページでは、ファンダメンタル分析が学習しやすい環境を整えています。
ファンダメンタル分析を学びたい方は、概要欄からホームページにアクセスしてチェックしてください。
今回の内容をもっと詳細に説明した動画は、概要欄にリンクを設けていますので、よろしければご覧ください。