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「ゼロから始めるファンダメンタル分析 基礎知識後編」です。
私が銘柄分析のために習得すべきと思う内容を、銘柄分析の難易度に応じて考えた段級位です。
10級から順に練習すれば、だんだん銘柄分析の実力を付けることができます。
段級位の表や詳細はホームページに記載していますので、概要欄からホームページにアクセスしてチェックしてください。
基礎知識後編では、銘柄分析8級の銘柄分析や株価水準を間接判断できる指標について解説します。
ファンダメンタル分析には、会社の分析で稼ぐ力を知る収益分析、財務の安全性を知る財務分析、株価に会社の力が織り込まれているかを知る株価分析の3つの分析が必要です。
そのうち株価分析の間接的な指標であるEPS、BPS、配当性向、DOE、ファンダメンタルを一目できる情報だけでは確認できない財務分析の流動比率、のれん比率について説明します。
業績で株価水準を判断する際には当期純利益を基に判断しますが、純利益のままでは判断できません。
EPSまたは一株当たり純利益と呼び、当期純利益を発行済み株式数で割って、1株あたりの純利益を求めます。
1株出資することで上げた利益を表すことで比べることができるようになります。
株価÷EPSでPERを計算し、株価がEPSの何倍まで買われているかを示した株価分析の指標となります。
資産での株価水準を判断する際には純資産を基に判断しますが、純資産のままでは判断できません。
BPSまたは一株当たり純資産と呼び、純資産を発行済み株式数で割って、1株あたりの純資産を求めます。
1株出資した際の会社の純資産を表すことで比べることができるようになります。
株価÷BPSでPBRを計算し、株価がBPSの何倍まで買われているかを示した株価分析の指標となります。
会社四季報などに記載されている過去5年間の業績、今期の会社予想、配当、キャッシュフローなどはこのように記載されています。
EPSは当期純利益と発行済み株式数で決まります。
増資や株式消却があることで純利益が同じでもEPSが変化することもありますが、増資や株式消却は頻繁にあるものではなく、主に純利益の増減によってEPSが増減します。
純利益は年度によって増減しやすいのでEPSも増減し、株価は変わらなくともPERは年度によって増減しやすい指標です。
BPSは純資産と発行済み株式数で決まります。
この情報ではBPSの記載はありません。
増資や株式消却があることで純資産が同じでもBPSが変化することもありますが、増資や株式消却は頻繁にあるものではなく、主にEPSと配当金によってBPSが増減します。
利益になるか損失になるか、配当金の支払いにより資産が増減することでBPSが増減します。
ただBPSの急激な増減は少なく、毎年の資産の増減の積み重ねにより変化するので、株価が変わらなければPBRは急激に増減しない指標です。
配当金を出す会社が配当額を決める基準として配当性向やDOEがあります。
配当性向は配当総額÷当期純利益×100で計算し、純利益のうち配当金の割合を示したものです。
DOEは株主資本配当率とも呼ばれ、配当総額÷株主資本×100で計算し、株主資本のうち配当金の割合を示したものです。
会社が配当額を決める目安として配当性向やDOEを決めていますので、それによって配当金が計算されます。
配当性向を配当の目安としている会社の配当額は当期純利益×配当性向÷100で、DOEを目安としている会社の配当金は株主資本×DOE÷100です。
このように求めた配当額は配当金の総額なので、発行済み株式数で割って1株当たりの配当金が決まります。
当期純利益を発行済み株式数で割ったEPSを使って、EPS×配当性向÷100で1株当たりの配当金が計算できます。
「ゼロから始めるファンダメンタル分析 基礎知識前編」の動画で説明したように、純資産の大部分が株主資本なので株主資本=純資産と考えて、純資産を発行済み株式数で割ったBPSを使って、BPS×DOE÷100で1株当たりの配当金が計算できます。
配当金÷株価×100で配当利回りを計算し、株価に対する配当金の割合を示した株価分析の指標となります。
ファンダメンタルを一目できる情報で確認できる財務分析に自己資本比率がありましたが、確認できない財務分析の指標もあります。
その1つが流動比率で、貸借対照表の流動資産と流動負債を確認します。
流動比率は流動資産÷流動負債×100で、流動資産と流動負債のバランスを表しています。
流動比率が100%を超えていると流動負債より流動資産の方が多い、100%を割っていると流動資産より流動負債の方が多いことを意味します。
流動比率が100%以上はあった方が良いですし、余裕がある130〜150%ぐらいはあった方が無難です。
流動比率が100%未満の状態は、商品を売って資金をつくらないと資金が足りなくなる状態で、資金繰りに苦労する可能性があります。
自己資本比率は借入余力を示し、流動比率は短期的な資金繰りを示す指標です。
財務の安全性を確認するには、自己資本比率か流動比率の片方だけを確認したのでは不十分です。
流動比率で短期的な資金繰り、自己資本比率で借入余力を確認し、事業運営が円滑にできるか、想定通りに運営できなかった際にも大丈夫かを確認する必要があります。
ファンダメンタルを一目できる情報で確認できない財務分析の指標のもう1つがのれん比率です。
のれんを減損処理すると突然純資産が減ることになり、債務超過に陥る危険性もあります。
のれん比率は、のれん÷株主資本×100で計算し、のれんの株主資本に占める割合を表しています。
のれん比率は低い方がのれんの占める割合が少ないので安全で、のれん比率100%はのれんと自己資本の額が同じであることを示し、100%超はのれんの額の方が大きいことを示しているので、のれんがすべて減損すると債務超過になります。
のれん比率が100%未満の方が良いですし、余裕を持てば80%未満の方が無難です。
流動比率とのれん比率を実際の貸借対照表で確認してみます。
上場廃止となったAPAMANの2023年9月期の貸借対照表です。
流動資産が167億円程、流動負債が133億円程ですので、流動比率は167億円÷133億円×100で126%となります。
のれんが48億円程、株主資本が46億円程ですので、のれん比率は48億円÷46億円×100で104%となります。
ファンダメンタルを一目できる情報では確認できませんが、このように貸借対照表を確認することで確認でき、自己資本比率で借入余力を確認するだけでなく、流動比率で短期的な資金繰り、のれん比率で債務超過に陥る危険性を確認することができます。
ファンダメンタル分析に必要な基礎知識について説明しました。
ホームページでは、ファンダメンタル分析が学習しやすい環境を整えています。
ファンダメンタル分析を学びたい方は、概要欄からホームページにアクセスしてチェックしてください。
今回の内容をもっと詳細に説明した動画は、概要欄にリンクを設けていますので、よろしければご覧ください。