「移動平均線」について説明します。
移動平均線は聞いたことありますか?
小学校の算数で平均を習ったと思いますが、その平均と同じです。
株価チャートでは線になって描かれているのでわかりにくいですが、同じ平均を線にしたものです。
株価の終値がこのようだったとします。
7日間あるので7日間の平均を計算するのではなく、5日間の終値の平均を計算して、1日ずつずらします。
4月1日から5日までで5日間なので、その平均を計算すると250円になります。
次は4月2日から8日の5日間で平均を計算して252円になり、4月3日から9日の5日間で平均を計算して256円になります。
このように1日ずつずらして5日間の平均を取ったもの、すなわち、移動して平均を取ったものが移動平均です。
それらの平均を結んだ線が移動平均線です。
250円、252円、256円を結ぶと、上向きの線になります。
過去5日間の平均がずらされて描かれた移動平均線を5日移動平均線と言います。
平均する期間は自由に変えられますが、5日移動平均線以外に、25日、75日、200日、13週、26週、52週、9か月、24か月、60か月などが使われることが多いです。
これらの移動平均線の使い分けは、短期的に捉えたいか長期的に捉えたいかです。
5日移動平均線と25日移動平均線では、5日の方が短期的に見ることができて、25日の方が長期的に見ることができます。
日足を見るときには、5日、25日、75日、200日、週足を見るときには、13週、26週、52週、月足を見るときには、9か月、24か月、60か月などをよく使い、見る株価チャートによって移動平均線も使い分けることが多いです。
では、移動平均線はどのように使っていますか?
いろいろな使い方がありますが、1つが株価のトレンドを表しています。
「トレンド」の動画で説明したトレンドラインを引いてトレンドを見る方法もありますが、移動平均線で見る方法もあります。
移動平均線の向きが株価のトレンドを表しています。
移動平均線が上を向いていれば上昇トレンド、下を向いていれば下降トレンドです。
トレンドラインを引いてトレンドを確認するより簡単ですが、欠点もあります。
移動平均線の向きが横向きはほとんどなくて、ほとんど上か下のどちらかを向いています。
上昇トレンドか下降トレンドの時は移動平均線のトレンドとして使えますが、横ばいトレンドや持ち合いの時は意味をなさないです。
「トレンド」の動画で、短期間で見ると変化に敏感に反応できるがだましが多く、長期間で見ると変化に鈍感だけどだましが少ないと説明しましたが、移動平均線でも同じことが言え、期間が長くなればなるほど長期のトレンドになります。
ただ先ほど説明したように、上昇トレンドか下降トレンドでない場合は意味をなさないので、トレンドラインも併用して考えると間違いが少なくなります。
とりあえず移動平均線のトレンドが間違ってないとすると、短期も長期もトレンドが上方向なら、強気で買う戦略を取ることもできるし、短期のトレンドが下方向、長期のトレンドが上方向なら、押し目買いのチャンスとなります。
ちなみに、長期的な上昇トレンド中に短期的に下げた所を上昇トレンドが継続するとの期待で買うことを押し目買いと言います。
実際の株価チャートで見てみましょう。
2020年1月下旬から6月下旬の日経225の日足チャートです。
ピンクが5日移動平均線、薄いオレンジが25日移動平均線、グリーンが75日移動平均線、濃いオレンジが200日移動平均線になっています。
まず、この辺は地合いが悪かった所で5日線も25日線も75日線も下向いているから、株価も大幅に下落しています。
この辺になると5日線は上向いていますが25日線が下向いているので、短期的には上昇しようとしているけど、中期的には一時的な戻りの可能性があって、まだ下落するリスクもあります。
この辺になると75日線は下落していますが、25日線は上昇しています。
トレンドラインを考えても上昇に転じた感じがあります。
最後の方は25日線が上昇している最中に5日線が下落しているときがあり、押し目買いのチャンスと考えることもできます。
75日線も横ばいから上に変わりつつあり、200日線も上向きに変わっています。
25日線、75日線、200日線の長期目線が上向きの状態で、短期の5日線が下を向いているので、長期的に見たら押し目買いのチャンスです。
株に絶対はないですが、長期的に利益が得られる可能性が高いですね。
他に移動平均線はどのように使うかわかりますか?
トレンドラインに上値抵抗線と下値支持線があったように、移動平均線には抵抗線や支持線になることがあります。
トレンドラインの時は上値抵抗線と下値支持線の2本ありましたが、移動平均線は1本しかないのでどちらになるのかと疑問に思った人もいるかも知れません。
株価が移動平均線の下にある時は移動平均線が抵抗線になり、株価が移動平均線の上にある時は移動平均線が支持線になります。
トレンドラインの上値抵抗線のブレイクのように、株価が移動平均線の下から上に抜けると移動平均線は抵抗線から支持線に変わって、トレンドラインの下値支持線の役割をする可能性もあります。
しかし、移動平均線にはいろいろな期間があったように、すべての移動平均線が抵抗線や支持線として機能しているわけではありません。
過去の傾向から、どの期間の移動平均線が抵抗線や支持線として機能しているか確認しないといけません。
銘柄によって違うし、トレンド転換すると抵抗線や支持線となる移動平均線が変わることもあります。
実際の株価チャートで見てみましょう。
先ほども使った2020年1月下旬から6月下旬の日経225の日足チャートです。
ピンクが5日移動平均線、薄いオレンジが25日移動平均線、グリーンが75日移動平均線、濃いオレンジが200日移動平均線になっています。
地合が悪くて急落している時は、5日線が抵抗線になっていて、5日線に沿って急落しています。
一時的に5日線を上回る時もありますが、すぐに5日線の下に戻されると、そのまま抵抗線として維持されてしまいます。
ここで5日線を上回って、5日線も上を向いて、少しわかりづらいですが、5日線が支持線になっています。
しかし上から抵抗線となる25日線が下りてきて、5日線の支持線が勝てずに5日線の下に持って行かれました。
その後、5日線も25日線も上回った後は、5日線も25日線も支持線としての役割をしています。
5日線は何度か下回ることはありますが、基本的に5日線に沿って上昇していますし、25日線に近づいたり接触したりしていますがきれいに反発しています。
ちなみに、75日線と200日線は抵抗線や支持線として機能していませんね。
どの線が機能するかは銘柄やトレンドで違うし、変化することもあるので、過去の株価チャートを見て判断しないといけないです。