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第2段階の分析 4256サインド

 
業績の資料

「第2段階の分析 4256サインド」です。

10月4日時点の株価チャートが良い銘柄を10銘柄選び、会社四季報などファンダメンタルが一目できる情報を使って第1段階の分析を行いました。
10銘柄のファンダメンタル分析で、第2段階の分析の候補となった5銘柄のうちの1銘柄が4256サインドです。
第1段階の分析では、売上高のYoYは低い年でも2023年の19.7%増であり、2年CAGR33%増、4年CAGR38%増と高成長をしていました。
今期予想は15%増となっていますが、会社が保守的な予想をしている可能性があり、分析で確かめる必要がありました。
PERは128倍ですが、2024年と今期予想は経常利益に対して純利益が小さくなっており、特別損失でEPSが小さくなっている可能性がありましたので、その要因がなかったとすると今期予想のPERは35倍となり、成長株投資に該当しました。
しかも、2024年と今期予想は営業利益率が低くなっており、先行投資の可能性がありますので、先行投資がなかったとすると今期予想のPERは12.8倍と割安になり、割安な成長株投資に該当します。
他にも、2023年の投資キャッシュフロー27億円程のマイナスの投資先を調べる必要がありました。
第1段階の分析の詳細は「第1段階の分析 10月4日株価チャート10選」の動画のリンクを概要欄に貼ってありますのでご覧ください。
第2段階の分析は会社予想が保守的なのかどうか、営業利益や純利益が小さくなっている理由、成長株投資に該当するか、割安な成長株投資に該当するか分析して、成長株投資や割安な成長株投資に該当する可能性があると思えばもっと詳しく分析する第3段階の分析に繋げます。
まずは自分で分析して、私の分析と比べると分析力を上げることができますので、挑戦してみてください。
分析に必要な専門用語や分析方法は過去に説明しています。
概要欄にリンクを設けていますので、よろしければご覧ください。


それでは第2段階の分析を始めます。
業績の資料はホームページから閲覧できますので、概要欄のリンクから閲覧してください。
2024年から過去5年間の業績と2025年の会社予想はこのような状態です。
四半期ごとの業績はこのような状態です。
2022年12月に上場しましたので、四半期ごとの業績は2022年3Qからしかわかりません。
単一セグメントですので、セグメントごとの業績はありません。
まもなく分析の解説をしますので、動画を止めて分析してみてください。


それでは分析の解説です。
四半期ごとの業績を確認します。
売上高や営業利益で季節的要因を確認すると、季節的要因はなさそうです。
売上高のほとんどがサブスクリプションモデルによるので、季節的要因があったとしても出にくいモデルではあります。
売上高を確認すると、2022年3Qから2億円台、3億円台、4億円台、5億円台と順調に成長しています。
YoYで確認すると、2023年が10%台の増加でしたが、2024年に50%前後の増加になり、2025年にはまた10%台の増加になっています。
サブスクリプションモデルは売上高が少しずつ増加や減少することがほとんどで、解約があっても大きく減少することは少ないですが、契約があっても大きく増加することも少ないです。
売上高が大きく変化するには相当数の契約や解約が必要ですので、M&Aなどがあって非連続な業績になっていることも考えられます。
営業利益を確認すると、2022年から2023年は1億円弱で推移していますが、2024年になると売上高は増加しているのに営業利益は急落して1900万円になっています。
その後も3000万円、5000万円、6000万円、7000万円と売上高の増加とともに営業利益も上昇しています。
営業利益率を計算すると、2023年まではほぼ20%以上で、平均25%でしたが、2024年になると4%、7%と低下して、2024年3Qにやっと10%台回復していますが、今でも15%以下になっています。
経常利益は営業利益とほぼ同じですが、純利益を確認すると、2023年までは経常利益に対して順当に計上されていますが、2024年になると経常利益に対して純利益が小さくなっています。
経常利益対純利益率を計算すると、2023年までは平均64%で推移していますが、2024年になると赤字になったり、0になったりして、少し回復した2024年3Q以降でも平均は43%と低くなっています。
経常利益に対して純利益が小さくなるのは特別損失が考えられますが、このように毎四半期特別損失が計上されることは考えづらいです。
損益計算書を確認しても、2024年の特別損失は計上されていませんし、現在開示されている2025年上期は特別損失として本社移転費用で600万円程が計上されているだけです。
2024年を境に売上高の増加、営業利益率の低下、経常利益対純利益率の低下が起こっており、何かがあったと思われます。


2023年に投資キャッシュフローが27億円程のマイナス、その投資資金をまかなうために財務キャッシュフローが14億円程のプラスになっています。
2024年から変化があったことを考えると、M&Aなどの投資が考えられます。
キャッシュフロー計算書を確認すると、2023年の投資キャッシュフローに連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得として27億円程あります。
財務キャッシュフローには、その資金をまかなうために長期借入による収入で15億円があります。
2024年の営業キャッシュフローにはのれん償却額2億7000万円程があり、2023年にはありませんでしたので、2023年にM&Aをして2024年からのれん償却が始まったと考えられます。
2023年1月30日開示のIRを確認すると、パシフィックポーター株式会社の完全子会社化を発表していました。
売上高は成長しているものの、赤字が拡大している会社で、純資産が目減りしている状態でした。
純資産4500万円程の会社を28億円程で取得しています。
サインドはパシフィックポーターの成長性と相乗効果に期待してM&Aをしたと思われます。
2024年1Qから損益計算書で連結されますが、サインドは日本基準の会社ですので、のれん償却されます。
のれんが28億程発生し、10年間の均等償却をしています。
2024年に売上高が増加した理由、営業利益率が低下した理由、経常利益対純利益率の低下の理由はM&Aをして連結したからでした。
売上高の増加は、パシフィックポーターの2024年1Qの売上高を推測すると8800万円程ありそうですので、売上高4億5000万円から8800万円引くと3億6200万円となり、QoQ5%増、YoY18%増となり、成長率に整合性が取れます。
2Q以降もサインドとパシフィックポーターが共に成長して合わせた売上高が、2024年以降の売上高になっています。
2024年2Q以降の連結売上高の成長性を確認すると、2QはQoQで7%増でしたが、その後4%増、1%増と成長率が短期的に鈍化しています。
2025年に4%増、3%増と戻りましたが、QoQで4%増を続けた場合、YoY17%に相当します。
2025年のYoYを確認すると1Qが18%増、2Qが13%増となっており、会社予想の15%増に近い割合になっています。
営業利益率の低下は2つあり、1つはパシフィックポーターが赤字であるので、連結した際に営業利益を押し下げてしまいます。
もう1つは年間ののれん償却が2億8000万円程ですので、四半期で7000万円程ののれん償却が営業利益から引かれています。
のれん償却分を差し戻した営業利益にして、営業利益率を計算すると、2023年以前は28%前後でしたが、2024年1Qに20%弱に低下し、少しずつ回復して26%まで上昇してきています。
M&Aをした直後はパシフィックポーターの赤字で営業利益が押し下げられていますが、パシフィックポーターの改善や相乗効果があるのか営業利益率はM&A以前の水準近くまで回復しています。
ただ、のれん償却によって営業利益が押し下げられた業績になるのは、間違いなくのれん償却期間の10年間続きます。
経常利益対純利益率の低下は、のれん償却分は法人税の計算で損金にならず、のれん償却分も税金がかかりますので、経常利益の金額に対して税金が大きくなります。
これものれん償却が行われる10年間続きます。


結論です。
2024年に売上高が50%増近くなったのはM&Aによる連結売上高になったからであり、成長ではありませんでした。
成長としては49%増、36%増、19%増と成長鈍化傾向が2024年も継続していて、今期は連結売上高で15%増の予想が妥当な成長になっています。
2024年以降の営業利益率が低くなっている理由は、赤字会社を連結したのもありますが、それは解消に向かっている可能性があり、主な理由はのれん償却により営業利益が小さくなっています。
先行投資であれば投資を終えると元に戻りますし、投資の効果が表れると売上高の成長や利益率の改善が期待できますが、のれん償却は10年間続くので、すぐには元に戻りません。
2024年以降の経常利益に対して純利益が小さくなっている理由も、のれん償却分に税がかかることで起こっており、これも10年間続くのですぐには元に戻りません。
売上高の成長率が15%程ですので、成長株と判断するには少し足りません。
一時的な要因でEPSが下がっているのであればすぐに改善されるのでPER128倍は気にすることないですが、今回は10年間続くのれん償却による利益の低下です。
売上高が成長して営業利益がもっと計上できるようになれば、のれん償却分やのれん償却分の税による利益の押し下げが軽微になりますが、現在はこの利益が会社の実力と考えてPER128倍と考えた方が良いです。
成長株と判断しても売上高15%でPER128倍は割高であり、投資対象には該当しません。
分析はここで終了して、第3段階の分析はしないことにします。
第3段階の分析は徹底的に分析するので、時間も労力もかかります。
第2段階の分析で投資候補から除外できる銘柄はしっかり除外して、投資候補銘柄として見込みのある銘柄で第3段階の分析をする必要があります。
第1段階の分析、第2段階の分析の他の銘柄、第3段階の分析も配信しますので、概要欄からホームページにアクセスしてチェックしてください。

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