「MACD」について説明します。
MACD はどのように読むかわかりますか?
マックディーまたはエム・エー・シー・ディーと読みます。
MACDは何を表しているかわかりますか?
MACD は2本の移動平均線の差を表したもので、ローソク足12本と26本の移動平均線の差がよく使われます。
すなわち、5分足なら60分と130分移動平均線、日足なら12日と26日移動平均線、週足なら12週と26週移動平均線、月足なら12か月と26か月移動平均線の差がよく使われます。
移動平均線の差とは、2本の移動平均線の開き具合を表しています。
12本の移動平均線が26本の移動平均線より上ならプラスで差を出し、12本の方が下ならマイナスで差を出して示しているので、要は、12本の移動平均線の値−26本の移動平均線の値です。
例えば12日移動平均線が26日移動平均線より上にあったとして、株価が上昇すると12日線の方が先に上昇します。
そうすると2本の移動平均線の差が大きくなるので、MACDはプラスで値は大きくなります。
12日移動平均線が26日移動平均線より上なのは変わらず、株価が調整か何かで下げると、12日線が先に下落するので、2本の移動平均線の差が小さくなり、MACDはプラスで値は小さくなります。
もっと株価が下落して移動平均線がデッドクロスすると、移動平均線は同じ値なので差は0です。
移動平均線のデッドクロス後も株価が下がると、12日移動平均線が26日移動平均線より下落して、MACDはマイナスで推移することになります。
これがMACDの表しているものですが、重要なのは計算方法よりもMACDの見方、使い方です。
移動平均と言っているように、MACDは移動平均なので、株価の動きに合わせて動きます。
株価の動きに敏感に動くのではなく、平均しているので平滑した大まかな動きを表します。
要は移動平均と同じで、MACDの方向で株価の短期的な方向、すなわち短期的なトレンドを見ることができます。
MACDが今まで下落していて上昇に転じたら、短期的に株価が底打ったことを意味します。
MACDの計算で言うと、株価が下落から上昇に転じて2本の移動平均線の差が広がっていた状態から縮まり出しました。
株価が上昇トレンドの場合は、MACDも上昇します。
MACDの計算で言うと、株価が上昇して2本の移動平均線の差が広がっています。
MACDが上昇から下落に転じたら、短期的に株価が天井打ったことを意味します。
MACDの計算で言うと、株価が上昇から下落に転じて2本の移動平均線の差が広がっていた状態から縮まり出しました。
短期的な上昇トレンド、下降トレンドがわかり、底打ち、天井などの株価の動きもMACDの向きを見ているだけでわかります。
MACDを見る上で、向きを意識すること以外にもう1つ重要なことがあります。
MACDが0より上で推移しているか、下で推移しているかです。
移動平均線がゴールデンクロスかデッドクロスしているとMACD は0で、MACDが0より上で推移しているとゴールデンクロス後でデッドクロス前であり、MACDが0より下で推移しているとデッドクロス後でゴールデンクロス前です。
移動平均線のゴールデンクロスは上昇トレンド、デッドクロスは下降トレンドを表しているので、MACDが0より上で推移していると移動平均線の上昇トレンド、MACDが0より下で推移していると移動平均線の下降トレンドを表していることになり、比較的長期的な上昇トレンド、下降トレンドに入ったことを示しています。
MACDの計算よりも、株価の動きに合わせてMACDが動くこと、MACDの向きが短期のトレンドを表すこと、0より上か下かで比較的長期的なトレンドを表すことを理解することが重要です。
実際の株価チャートで見てみましょう。
2020年2月中旬から7月中旬の日経225の日足チャートです。
上にローソク足と移動平均線、下にMACDが描かれています。
上の緑が12日移動平均線、オレンジが26日移動平均線、下の緑がMACD、0ラインがここです。
まずはMACDが短期的なトレンドを表していることを確認します。
MACDが下落している所は、株価も下落しています。
そして、MACDが下降から上昇に変わるところがここで、株価も底打っています。
その後MACDが上昇になるので上昇トレンドになったことを示しており、株価も上昇しています。
株価が調整すればMACDも調整し、株価が急上昇するとMACDの上昇も急になります。
そして、MACDが上昇から下降に転じるのがここで、株価も天井を打っています。
このようにMACDの方向は株価を滑らかにした傾向になっており、MACDの方向を見るだけで短期的なトレンドを見ることができます。
次は0ラインを意識して確認してみます。
0ラインは移動平均線のゴールデンクロスかデッドクロスの所、0ラインより上がゴールデンクロス後でデッドクロス前、0ラインより下がデッドクロス後でゴールデンクロス前でした。
ここが移動平均線のゴールデンクロスなのでMACDが0になる所ですが、少しずれています。
実は上のローソク足と一緒に描いてある移動平均線は単純移動平均線、MACDの計算は指数平滑移動平均線を使っているので、移動平均線の違いによりずれが生じています。
MACD の0でゴールデンクロスを考えると、MACDがマイナス圏から0になったここが移動平均線のゴールデンクロスの所です。
それより左がゴールデンクロス前、それより右がゴールデンクロス後です。
ゴールデンクロス前にはMACDの上昇が短期的な上昇トレンドだったのが、ゴールデンクロス後には比較的長期的な上昇トレンドと言えるようになりました。
すなわち、MACDが0より上で推移するようになって比較的長期的な上昇トレンドに入ったことを示しています。
その後もMACD の上昇トレンドは継続して0ラインより上で推移しているので、株価は上下しているものの上昇トレンドを崩すことなく上昇しています。